妻のトリセツ

黒川伊保子さんの「妻のトリセツ」「夫のトリセツ」「娘のトリセツ」を読んだ。読んで感銘を受けたので姉夫婦と父にも宣伝して読んでもらった。
これから長い夫婦生活を続けようとしてる人のみならず、人間関係を学ぶためにもどんな人でも読む意味はあると思った。

妻、夫のトリセツは泣いたし笑った。娘のトリセツは、自分自身の経験、自分の父と被る点が無く実感が無かったのは予想通り。

3冊とも同じ女性の著者が書いているので、重複する部分も多く、一冊読むなら「妻のトリセツ」だと思う。

妻のトリセツで泣いたのは、育児中の妻への言葉。育児も何もしたことがないのに想像して泣いた。
“散らかり放題の部屋で泣いている妻には「心配するな。俺がなんとかする!」と声をかけて抱きしめよう。ご飯がなければ、冷凍うどんと卵で釜玉うんどんでも作る。これだけで、妻は十分嬉しい。ネガティブからポジティブへと記憶が変わる瞬間だ。”

笑ったのは、ケーススタディでどの夫の回答が正解?というもの。わかるわかる、文字にすると妻の性格面倒すぎるよねって笑った。解決策なんて要らない、共感してくれたら嬉しい、どんな時もただただ味方でいて大切にしてほしい。正論なんていらない、心に寄り添って欲しいだけ。ほんとそれ。
心を肯定すれば、事実は否定して良い。

自分が同意してなくても、そうだよね、私もそう思うと心に肯定して、最終的に自分は別の決断をしても良い。
カフェでメニューを選ぶ時も同じ。
これ美味しそう!と1人が言うと、
そうだよね!と他の人も同調するけれど、結局違う物を頼む。一旦共感しておけばそれでパーフェクト。

妻と娘、どちらが正しいは無く、お母さんを侮辱した時点で、娘の負けだということ、娘のためにも夫は妻の味方であるべきだということ、響いた。

女性は相手の話に共感して自分の経験として取り込む力がある。人の経験をも自分の経験値にできる。

女性は複数のことを並行してする能力がある。トイレに行くだけでも行く途中にここの物をあちらに持って行って、トイレに行って、帰りにあれしてこれしてとする能力があるが、男性には無い。だから妻は旦那にイライラしてしまう。複数同時並行タスクは私も得意だから時間の無駄を作りたくないし効率性命で生きてるから同感。

女性は色んな記憶を紐付けでプロセスを大切にする。
夫へのメールの例。
今日の昼は冷やし中華!=今日は暑いね。ちゃんとお昼食べたかな?私は今この瞬間もあなたの事を思っているよ。
お土産が嬉しいのは外でも自分のことを思って考えてくれてたんだと思うこと。
激しく同意した。

女性は、子供を産み安全に育てなければならないので、リスクに敏感。
細かいことにガミガミ文句を言うのは、その本能の表れ。


ここからは夫のトリセツについて。

夫は責任感があるからこそ、結論を急ぐ。
妻だって子供に宿題した?と結論を急ぐではないか。大切だからこその態度である。

男の愛とは、約束を愚直なまでに守ること。
夫を手袋係にして、毎年手袋を送ってもらうことを約束した。

離婚の危機が訪れた時、例年のように、今年の手袋は何色にする?と聞いてきた。
著者は、この期に及んでまで使命を全うしようとしたことに心打たれたそう。

毎日仕事に行って帰ってくるのも愛の証。
定番の決まりを作ると夫は対応できる。

私の父は家事は何もしないが、布団を敷くこと畳むことと風呂掃除(一時期)はルーティンワークになっていた。他の家事は何もしないのに、布団敷き、畳み、風呂掃除(一時期)だけは何も言わずにやっていた。お父さんのルーティンワークにいかに入れ込むかが大事かはそこで感じていた。

男の対話力は、母親の責任。
幼児のうちから一人前とみなしてあなたはどう思う?と聞いてあげること。
男の対話力の無さは母親が作り出しているそう。

女性はレディーファーストを望んでいるわけでわはなくて、そこでコミュニケーション能力と勘の良さを測っている。
男女平等だからといって大切な女性を敬うマナーまで消えたわけではない。
レディーファーストは、男にとっては形式だが、女にとっては、相手がかけがえのない人に見える。
母にそう育てられなかった男には、して欲しいことをして欲しいと毅然と言ってあげるべき。してくれたら心から感謝する。

夫は危機管理能力が高く、不安を増幅させるから、本当の相談は決めてから夫に頼らず決定して、決定事項として夫に伝える必要があるそう。

専業主婦が働きたい場合。
妻「働くことにしたから。」
夫「家事はどうするんだ?」
妻「これまでと変わらずやります」

できなくても、全力でやってダメなら泣きつけばいい、わたしはこれとこれとこれと...これだけ1日でやってるのに家事が終わらない、この部分やってくれない?と夫に頼む。その方が決断を遮断されるよりいくらかいい。

長々と書いたが、私自身が今後意識すべきだと考えたアクションプランを書いてみたいと思う。

・定番を作る
・言って欲しい事、して欲しい事を伝える
・謎かけをしない、結論をなるべく先に言う
 今日ゴミの日だよね、雨が降るかも→雨降りそうだから早く捨ててきて
 今日こんなことがあって、あんな事があって→落ち込んでるんだ、優しい言葉一発頂戴(ストレートすぎ笑)
・やったことを列挙して説明する
何をやっているかを認知できないので、全部列挙するとようやく理解する、そしてこれをやってと頼めば大体やってくれる
・何でもしてあげずにしてもらう


最後は娘のトリセツ。
この本は父視点で娘の取り扱い方を書いている。大きく3つのことが書いてあったと思う

①悲しむ
・怒るのではなく、教えるのではなく、娘を一人前の人として、悲しみを伝える。その方が伝わる。

これは私は意識してるわけじゃなくて、普段自分はそうしてると思った。私はあまり人に怒らなくて、ただただ悲しくて泣くことが多い。その方が怒るよりよほど攻撃的なんだなと思った。

②質問攻めにしない
・5w1hの質問で責めるのではなく自分の話をしたりして心を通わす。質問攻めは尋問。娘に警戒させてしまう。自分の話をしてあげる。

③娘よりも妻を1番大切にする
・この家はお母さんが幸せになる家だと父は娘に教え、妻を1番大切にすべき。それが肥大する娘の自我を抑えることに役立つ。

これを読んでからは家族でいる時にはお母さんが幸せになる家なんだと皆んなに伝えるようになった。

姉も妻のトリセツを読んで泣いたらしい。姉の夫はよく出来た人なので、妻のトリセツを読んでも新しい発見は無くて、事実の確認作業、かつ既に自分ができていることの列挙だったよう。

父は記念日をもっと大切にしようと思った、高く無くてもお母さんを喫茶店のモーニングに連れて行きたいと言っていた。男と女の考え方は違うことを何となくは分かっていたけど今回理解できたそう。父にとってはものすごい成長だと思った。実行に移せているかは常にフォローアップしていきたいと思う。

年始に逃げ恥スペシャルがあったが、この本と重なる部分もあったし、他の社会問題も提起してあった。

とても心に刺さる凝縮されたドラマだった。
なるべく誤解を生まないような形で多様な社会問題を取り上げて、どんな生き方も認められる社会が実現されたらなと思った。

逃げ恥で心に残ったこと。
・男性は男らしさの像もあり、辛い時に辛いと言えず溜め込んでしまう
・みくりを手伝うとは、みくりが1人で勉強して平匡に指図しないといけないのか
・男が育休を取るのがいけないのか、人間が仕事をしているのだから誰がいつどのような理由で長期休むかは分からない、職場のリスク管理が必要
・妊娠期、出産期、育児初期を振り返るともっとこうしてればと思う

エリー

エリーぶかぶかダイアリー

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