余興
人生で初めて人の結婚式の余興に関わることになった。余興に関わって思ったことや余興への思いを書きたいと思う。
結婚式には過去5回出たことがあるけれど余興は初めて。そもそも誰かが余興をする結婚式には1回しか出たことがなかった。
私は余興をやってほしいとお願いされた人でもなく、私に話が来た時には既に決まっていたリーダーが余興をやりたい人は言ってくださいと連絡をくれた。ここで「やりたいです!」と言うのが私。無理矢理人を集めても自発的に行うべき余興が義務化されるから、これぐらいがいい。
その時点で残された時間は1ヶ月だった。式場で動画や音楽を流したりするには1週間前に送っておかないといけないので実質は3週間。
ダンス?寸劇?案を出し合うところから始めた。リーダー自身は結婚式に出席するのも初めてらしくとても不安だと言っていた。
私が唯一直接見た余興ではクイズをやっていて、その話をしたらクイズをやろうとなった。
その後クイズ案を色々考えてある程度決まってからシナリオを考えることになった。その時ぐらいからこのペースでいくと実際決まったことに基づいて手を動かすフェーズを考えると全く納期には間に合わないなと思い始め、期日までに完成させるという我々の第一目標のためにはうるさいおばちゃんになるのは厭わないでおこうと決めてシナリオ全編を考えてメンバーに見せた。
時間も無いので案の定その案ベースで動くことになった。
その矢先余興の時間が5分になり、クイズを出している時間も無いなとなったのでクイズは取りやめになった。流れだけはクイズの時に考えていたものにした。
当日は5分の動画を流すことになり、動画編集経験者がいなかったので、編集はYouTubeを出したことのある私がやりますと自分で言った。
編集は素材集めの後工程なので、各人になるべく早く素材を出してもらう必要があった。
週に3本のYouTubeを出して過去600本出してきたアカリン(吉田朱里)は一本のYouTubeを作るのに最低8時間編集すると言っていた。編集経験も浅く余興という重大任務、かつ私の一存で決められないことなどを踏まえると5分の動画を作成するのには軽く30時間ぐらいは見ておく必要がある。私も動画編集初心者なので私のせいで完成できませんでした、直前に完成して事前に式場に送れませんでしたとなるのは避けたかった。
あれはどうなってる?いつまでにやるの?と気が気では無く、申し訳ないが当日までにアウトプットを出す目標は私たち同じだよねという気持ちでメンバーを強めにフォローしてしまった。
自分は嫌なやつだなと思ったけど自分が嫌われ者になっても納期までに完成させることが一番大事なんだと私は思っていた。こういう性格が人を寄せ付けないんだろうなぁ。でもみんな立派な大人なのでうるせえ!と怒る人はいなくてみんな忙しい中真面目にやってくれた。
結局素材が集まって私に残された初案制作時間は日曜の一晩だったのでそれまでの前準備と集まった素材を使って一晩で初案を完成させた。
その後レビューを入れてブラッシュアップして数日後に完成させた。
当日は別のグループも余興をやっていて相手側は比にならない出来の良さと盛り上がりの良さだったが、いるメンバーと時間の限り最大限出せたんじゃないかと思う。
みんな良かったよと労ってくれて優しいなと思った。
というように話を書いたが、一番ここで言いたかったのは(ならそれをまず言え笑)、私にとって余興は何だったのかという話。この余興は会社の先輩の結婚式での余興だったのだが、数年前は私はほぼ毎日仕事をしながら泣いていた。コロナ前だったので在宅勤務中に泣いてるという話ではなく普通に会社の席で号泣していた。元々嬉しいことや悲しいことなどなんでも良く言えば感情表現が豊かなので割とすぐに泣くという性格を踏まえても異常だったと思う。どうしようもなくて自分の心を守るにはそうするしか無かったしそれでも全く自分を守れなかった。
そんな姿を見てグループも違ったのに、「負けるな!頑張れ!」といつも声をかけてくれて、気遣ってくれて、時にはメッセージを書いて温かい飲み物をくださったり話を聞いてくださったのがその先輩だった。
こんなに周りに気遣いができて自分自身も優秀で、これまでも今もこれからもずっと尊敬している。そんな方の結婚式なので私は自分ができることは全部したいなと思っていた。
今回それができたかは分からないけど、余興の場は私だったり他の同僚が日頃の感謝を伝える場所にもなったんじゃないかと思う。
余興を任せてもらえたことにとても感謝している。
エリー
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