レーシックを受けて掴んだ未来


割と前にレーシック検査を受けた長編小説を書いた。その後、悩んだ末、レーシックを受けた。
その時の気持ちや出来事を綴った。

事前検査のブログ(=上記長編小説)を先に読んでいただいた方が話の繋がりが理解できると思う。
もしまだ読んでいなくてこのブログを読もうとしてくださっている方がいたら、ぜひ先にレーシック検査の話を読んで欲しいと思う。



このブログの真ん中あたりには手術の時の描写を書いていて、もし目にコンタクトレンズを入れることを想像するだけで辛いような方がいたら、このブログの後半はあなたにとって辛いものとなる可能性があるのことを先に述べておく。

まずは、前回同意書サインを拒否したアベリーノ遺伝子検査から。検査結果を待つ間、空き時間は散歩して1人ランチにも行った。
その後、視力の最終診断。
この視力検査の判定で私の一生の調整視力が決まるのかと思うと、何となく見えてるのか、山勘なのか、見えないと言った方が良いのか、分からなくて怖かった。

最後の医師の診断。
前の検査ブログに書いた、電話越しの受付の人の対応キャパを超えるくらいの契約不明点については、医師に引き継がれていたが、医師は心なしか怒ったような口調で超早口で答えてはくれるものの、これは前回説明してた内容なのにまた言わせるのかとか、多分言っても分からないと思うけどそれでも聞きたいのかとか言われた。なぜそんな言い方をするのかと感じた。私がこの手術を受けなくても貴方の収入にも影響は無いし、他にも溢れるほど客はいることも分かるし、そこまで質問攻めで詳しく知ろうとする客もいないのだろうけど。きつく当たられても、それでもここにしがみついて手術を受けようとする、受けるしかない自分と向き合い、また涙が出た。

プランについては、医師から、最近できた1番値段が高いプランの方が、見え方の質が良いと聞いた。前はそこまで1番高いものを推していなかったが、2番目(料金プラン表では1番上だが、その後にそれより高い前述の新プランが出てきた)だと劣るよと言われた。夜間の見え方に不満が残る可能性があると言われた。もちろん決めるのは自分だけれど、見え方に不満が出たとき、値段のせいにしたくなくて、あと15万円多く払えば最高ランクにできるのなら、ここまで来たらもう妥協はしないでおこうと決めた。悩むなら一生の後悔のリスクを取らない方、新出の1番高いプランに当日手術直前で変更をした。泣きながら(もはや何に泣いてるのか不明)受付の人と医師に変更を伝えた。

50万円。この値段ならコンタクトをし続ける料金を一生ペイすることは無いなぁと思ったけれど、もう過去は振り返らないし将来も憂いたりしない。今だけを見ると決めた。

各検査で待ち時間はあったものの、気づけば手術の時間。足が震えた。点眼麻酔。あぁ、自分はこれで幸せを手に入れられるのだろうか、そもそもの私にとっての幸せや実現したい未来、掴みたい未来は何なんだったっけ。コンタクトじゃ、メガネじゃダメな理由は何なのだろうか。こんな大金とリスクを受け入れようとしている、受け入れた自分って何なのだろうか。もう戻れない手術直前なのに、沢山のことを考えた。これまでの人生を振り返った。

オペに呼ばれた。
5人ぐらいが忙しなく準備している。
よろしくお願いしますと挨拶したが、みんな忙しすぎてほとんど反応無し。仰向けになってと言われ、オペの台に仰向けになった。
上には緑に光る機械がある。
これからは、この緑の光だけを見ていればいい。フラップ作成中は視界が見えなくなると聞いた。それ以外は緑を見つめればいい。

あっという間に私の手術に必要な視力のターゲット数値等の情報が助手からメインの医師に伝えられて、目が固定される。麻酔が効いていて、色々消毒したり触れたりしているんだろうけど、感覚が無くなった。瞬きしないように、動かないように固定され、固定がきつく麻痺してきたのか、目の前が真っ白になった。痛い?変な感覚?よく分からないけどレーザーの音も聞こえる。私ちゃんと前を向けてる?変な箇所見てないかな?真っ直ぐ前を向き続けることが、手術の正確性を上げるはず。キョロキョロしていてはフラップやレーザーの焦点が当たらないから、しっかりしないと。消毒液なのか、自然に出る生理的自衛の涙なのか、麻酔液なのか、私の感情から溢れ出す涙なのか、目の中は液体だらけだった。私の場合は感情の涙が多すぎて必要な主成分が薄くならないか心配だった。

あっという間と聞いていたが、あっという間は私にはあまりにも長かった。

続いて逆の目。流れと感覚は理解した。
再び同じフローを繰り返し、終了。前はボヤンとしていて、目も涙や消毒液だらけ。
ほとんど見えないけれど、そのまま寝転んでおくわけにもいかず、立ち上がって指示に従った。

移動してしばらく休んでおくように言われたが、手術の生理現象から自然に出る涙が止まらないし、これでよかったのかという感情から出る涙も止まらないし、前も見えないし、涙が出るから鼻水も止まらないし、色んなものが私の目から溢れていた。

これでよかったのかとか色々考えた。もっとじっくりゆっくり考えるべきだったのかなとか(考えすぎたぐらいだが)色んな感情で元から涙が止まらないのにもっと涙が止まらなかった。鼻水もじゅるじゅる。

再び呼ばれて目のチェックがあって、処方する目薬の説明があって、もう解散。帰ってください。
涙が止まらなくて、目もしょぼしょして、痛くて、前が見えなくて、このままでは外に出られない。目が開かないんだもん。

同じ時間に手術を受けた他の人は帰ったが、私は待合室で少し休むことにした。
みんなこんな数分の休憩で帰っていくの?痛いし目が開かないし寝て忘れたかった。待合室の椅子に横になったが寝られなかった。待合室に1人だけヤバそうな人がいたら、これから手術を受けることを考えている人に失礼なんじゃないかな、申し訳ないなと思うとまた眠れなかった。想像以上に術後ダメージがあった。多分、この現実でよかったのかを自問自答して悩み苦しむ自分と向き合っているという精神状態のダメージもあったのだと思う。

結局1時間弱目を瞑っていて、時間も遅くなったので、あまり使わない方が良いんだろうけど、痛み止めを使った。楽になった。今のうちに帰ろう。

帰る前トイレで自分の顔を見たら、目も開いてないし、充血してるし、腫れてる。外に出たらまた痛みが出てきた。フラフラしてたら事故する。痛み止めは最小限に。痛い方だけ刺した。

外を歩いていても、求めている視力はまだ出ていない。これ本当に明日になったら治るの?失敗じゃないよね?だって1番高いのにしたんだよ?心配だった。

それでもお腹はグーグー空いた。精神的に疲弊したかもしれない。あまりちゃんと見えなかったけど、美味しいご飯を食べて元気を出した。

1時間おきに3種類の目薬を入れ続ける。目薬刺しすぎて口の中に目薬が入ってきて変な味がする。
目と口と鼻って繋がってるんだなと改めて実感。
翌日検診は問題無し、視力も両眼1.5。まだ痛いけれどひとまず良かった。

3日ほどしたら、痛みも無くなった。世界が変わるの?とよく言われるが、感覚はコンタクトをしてる時とほとんど変わらなくて、強いて言うなら、メガネをせずこの視力が家で見えてたら、あ、家に帰ったらコンタクト外さないと。と思うのに、あ、そうかレーシックしたからコンタクト外さなくていいのか。という違い。ふとした時に、起きた瞬間からお風呂の時までこの視力なのかと思い出すことがある。

見える世界では無く生活の自由度が増したのが大きすぎる。移動中やちょっと眠たい時にいつでも居眠りできるのが1番ありがたい(女性の皆さんはちゃんと夜寝る時にはメイクは落としてね)。ちょっと出かけるぐらいなら目に負担だし、後でコンタクトを外すのが大変で面倒なのでメガネだったが、今は裸眼で出かけられる。
この快適さが私が一番掴みたかった未来だ。

リスクとして挙げられていた中では、ドライアイとハローグレアのグレアが顕著に現れた。ドライアイは、前からコンタクトで既になっていたが、さらにひどくなり、朝起きた時にドライアイがひどくて、しばらくの間は目薬を刺さなければ朝目が開けられなかった。夜間はグレアがひどくて、車のライトとかは常にハイビーム状態で、外灯も私には眩しすぎた。車を運転する方は最初の方は怖いかもしれない。時間が経つと確かに慣れてマシになるが、裸眼やコンタクトで見えていたものと同じ世界は見えない。でもそれは私の許容範囲内と捉えている。1番高いプランでこれなのだから、もう後悔は1つもない。

今後は視力の低下リスクは観察していきたいと思う。

レーシックを受けて、本当にいろんな感情を経験できて自分とも向き合えた。自分で未来を掴むことの難しさと素晴らしさを学んだ。人生についてもこれでもかというほどに考えた。これだけ言っておきながらだが、レーシックは私からは人にオススメできない。結果として私は受けて良かったが、それまで、私はずっと思い悩んで契約書も読み込んで調べて調べて悩んで悩んで泣いて泣いて、手術当日も直前まで悩み迷い、泣きながら手術を受けた(これに限らずいつも泣いてるやん)。それだけリスクを犯して、精神負荷をかけてまで皆さんに私からお勧めすることはできないし、あなたの人生を私は背負うことはできない。

もちろんの話だが、自分のことは、自分の未来は、自分が進むべき道は、誰からの指図や助言ではなく、自分の意思で、自分の判断で、自分の責任で決めなければならないと強く思う。

そして、もし少しでも興味のある方がいたら、紹介割引券をお渡しできるのでお声がけくださいね。笑

エリー

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