お金を稼ぐ事

西原理恵子さんの「この世でいちばん大事なカネの話」を読んだ。
西原さんは、幼少期、地元高知で貧しく苦労して、やっとのことで東京の美大に行った。在学時から、選り好みせず何でも仕事を引き受け、自分に得意なこと、不得意なことを理解し、貪欲に稼いでいく姿を描いたもの。大人になると、自分でお金を稼いで自由を手に入れられることの素晴らしさを述べていた。

同時に、働くというのは、単にカネがあることではなくて、壁にぶつかりながらも、出会った人たちの力を借りて、自分の居場所を作っていくことであると述べていた。

いざという時の判断基準となる金銭感覚。
筆者は、一度身についた金銭感覚はなかなか変わらない、一食のり弁280円を基準に考えていたというコメントがあった。
私も500円のお弁当を見ると、自分で作った方が良いなと思う。最近はコンビニのお弁当にもあまり魅力を感じなくなって、自分の料理も大したことはないが、どうせなら栄養バランスも値段もマシな方が良いやと思って自分で作ることが多い。

私は未だにタクシーにホイホイ乗れない。歩けば運動にもなるから損だけでも無いなという運動感覚も影響して、どうしてもタクシーを使うことに罪悪感がある。時間を金で買うべきということは理解するが、私は3キロも歩けない人間なのかと自分を責めてしまう。

生活のための仕事とストレスや我慢を必要とする仕事のバランスをとった仕事を選ぶ。
人の収入をあてにしない。無理だと思った時は逃げる。自殺はしない。

いざというとき、大切な誰かを安心な場所にいさせてあげたい。そう思うなら、働きなさい。働いて、お金を稼ぎなさい。そうして強くなりなさい。

社会人になって自分でお金を稼ぐという概念があるが、前にも書いたが、私は自分でお金を稼いでいるという感覚は皆無だ(社会人として責任の自覚に欠けると思われる方もいるかもしれない)。

筆者のようなフリーランスで、自ら案件を獲得し、稼ぎを積み上げていく仕事をしていないからだと思う。大半の社会人は私側の人間だと思うが、余程大学生のアルバイト時代の方が月2万円でも、稼いでいる感はあった気がする。働いた分だけお金がもらえるから。

それが良い悪いの話ではないが、会社員というのは、極端にいうととりあえず会社に行って存在していれば定額の給料がもらえるというもので、お金を稼ぐというイメージではなく、ネガティブな言い方をすれば、忍耐の対価であると思う。
だから、自ら獲得した案件分の収入を持っている筆者が輝いて見えた。

大きな組織では、自分の枠を決めないとあれよこれよと仕事が降ってきて何でも屋さんになると自分が潰れるので、フリーランスの生き方とは全く違うなと思った。

エリー

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